episode 16

うちの子が・・・

親にしてみれば子供はいつまでたっても子供。うちの息子が、娘が、、、と手をひいてやってくる。が、つれられてくる子が「子供」とは限らない。20歳、30歳の子供だったりする

病院の受付では滅多に起こらないが、電話をかけてくる母親の声にはよくだまされる。「うちの子が熱を出してどうすればいいでしょう」とか電話をかけてくるのだが、その子供というのがいい歳のオトナであったりするのだ

忙しいときにそんな電話がかかってくると、結構ムッとしてしまう。いい歳して自分で聞けないのか、と思ってしまう。またその症状が大したことがないことも多いのだ

「○ちゃんが熱が出て、ぐったりしてしまってウンウン言ってる、、、呼んでも返事もしないのよ、、、」
との問いかけに、意識がないのかと思って救急車を呼んで下さい!などと助言すると取り返しがつかないことになる
「熱は計られました?何度ありましたか?」
「37度」
「・・・」

寝てなさい

などとは口が裂けても言わない
「それは心配でしょう、内科で診療いたしますのでお越し頂けませんか」
と親切全開で、やんわりお答えする

一度、先方の母親の慌てぶりに、つい救急車をと勧めてしまい、実際に救急車から降りてきた成人男子を見て頭を押さえてしまったことがある。全然大丈夫じゃん!自分で毛布抱えて降りてきやがって、付き添う母親が膝が悪いのか救急隊員に介助されてるんだもの

過保護な子供に過保護な親。それでもここまでなら今では許せる私。なんと寛容なことか!先にも書いたが、親、特に母親にとって子供は永遠に子供なのだから、、、

「うちの子が犬に咬まれて!血だらけなの!」
とヒステリー状態の電話
「どこを咬まれましたか?出血は続いていますか?」
「助けてー、血が止まらないのよー」
結構重傷のようだ。すぐにでも来院を勧める
「とにかく早く連れてきて下さい」
聞こえてないのか泣き叫んでいる
「うちのキティちゃんが、血がドクドクでて・・・」

キティ?

「あのー男の子ですか?女の子ですか?」

3歳のテリアよ

犬かよ

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